専門家が私らしいオリジナルな存在になるために 専門家ビジネスの悩みを乗り越え夢へ

・資格を取得からのビジネスの実態

・自分らしい専門家として認知される為の取り組みとは?

・私らしさ・好きなことをオリジナルサービスにする方法とは?

女性が専門家として起業することが注目されている。政府の計画がまとめられた時点で、新規開業する女性は年間15万人。起業を希望する女性は、30歳代を中心に年間50万人から60万人台で推移している。

その中でも、自分の好きなことを専門性にして独自のサービスを手掛ける、専門家ビジネスをしている起業家が65%を超えていると言われてる。

こうした状況を受け、 専門家のビジネス支援を行う、勉強会がを開始された。

2015年7月から2016年6月にかけて関西大阪市・西宮市・神戸市で、述べ120人が参加した。様々な専門性を持つ専門家・起業家などが集まり、私らしい専門ビジネスとは?、専門家ビジネスの悩みを解決するセミナーと懇親会が開かれた。

資格や協会から認定されてビジネスを始める途端に直面する、集客の問題、競合との差別化の問題、自分らしさの作り方、オリジナリティの問題について、私らしいビジネスを行うために何を何からしていくのか?

全員の気持ちは最終的にオリジナルメソッドにしたい、私らしいビジネスを完成させたいとの気落ちは一致していた。

麻の魅力を伝える大麻作家

起業して1年半、平凡な主婦から起業して兵庫県神戸市から鹿児島県屋久島に引っ越した。熱田明日香さん(35)がオーナーを務める『ほあいと』は、麻の繊維から作ったアクセサリーや火山灰を使った天然染、ワークショップやイベント出店を行う大麻作家として、イベントを行うと小さい子供を連れた若い母親、おしゃれな風貌の若い男女、50代くらいの主婦など、年代や性別を問わないファンでにぎわっている。

同店は、2015年1月に麻の繊維を作るワークショップを行う専門家として起業。その後、ワークショップに人気が集まり、神戸市だけでなく東京・大阪・宝塚・丹波など、で開催している。

店舗を持たないスタイルだが、イベントを開くと遠方のお客さんが来てくれるようになった。現在は屋久島に移住して定期的に関西・関東に遠征してイベント出店やワークショップを行っている。また物販のホームページもオープンした。

熱田さんは

「普通の主婦で終わっていくと思っていたけど、過去に出産からの鬱を経験したこともあり、後悔しない生き方をしたいと思いたって、私の好きなことをビジネスにして、好きなところに住む」という想いでここまでの道のりを語った。

「オリジナルメソッド」をつくる原則

5月2日に大阪府大阪市のセミナールームで開かれた「 私らしい唯一のカタチを作る勉強会」。この日は、同じ専門家ビジネスで10年以上の経験を持つメンターに対して、起業家の先輩や起業間もない“ヒヨコ”達が、交流会に集まった。

「屋久島に住んでいるという地理的なハンデと物販の商品の制作、また、5歳と3歳の二人の子どもの育児をしながらの経営。限られた時間と少ない人数でどのように経営をやりくりしていくかが課題の一つ」。熱田さんは悩みをこう切り出した。

熱田さんの悩みに対しては、「唯一のオリジナリティを持つ存在になること、その為のグレイトフルメソッドの手順に沿って、しっかりとオリジナルメソッドを構築するべき。時間管理に関しては、最も重要なものから始めること、現時点では、唯一の存在になる為のオリジナルメソッドを作る時間が最も重要」というアドバイスが寄せられた。

実際に専門家ビジネスのオリジナルメソッドを多数プロデュースしながら経営を続ける経験者の言葉だけに、会場からは同意の声があがり、大きくうなずく人の姿も。専門家ビジネス特有のオリジナル不足の悩みを口にする経営者には、同じようなオリジナル不足の悩みを解決したメンターがアドバイスを送る。

「子育ても仕事も大切にしたい。両方楽しんで、無理せず自分も楽しみたい」というのが熱田さんの経営者としての考え方。経営にしても、「経営者が楽しく生きていなければ、お客様にも“happy”を分けられないと思う」と自らの“オリジナリティ”を軸にしたやり方を模索する。

今回の交流会では、このような問いにすぐ出来る明確なアクションは得られなかったが、熱田さんは「同じ専門家としてビジネスをしている先輩と知り合えてよかった。一生懸命やってみて、お客さんに響くカタチを探して、試していきたい」と今後の豊富について語ってくれた。また、悩みは尽きないものの、今後も「大麻にとどまらず、食や移住・リトリートなど、人の幸せををサポートする仕事をしていきたい」と、私らしいビジネスの夢はとどまることがない。

専門家ビジネスの強みと弱み

「特別な知識やノウハウを持っているが、唯一の存在になれていない。私らしさの実現する独自性をつくる視点が欠落している。資格を提供する団体・協会は次々に認定者を排出していくので、気づいたときには同じようなサービスが溢れ、オリジナリティ不足になって価格競争に巻き込まれる状況もよくある」。

またお客さんも、同じようなアプチーチでは誰を選んでいいのかわからない?自信のない安いところに行ってクレームになることも見受けられる。

メンターは「あくまで個人による」と前置きをした上で、 専門家ビジネスに多い欠点をこう指摘する。

交流会でも、「私らしい専門性をつくれてない」「同じようなサービスにみえてしまう」「協会や団体のルールにがんじがらめになっている」という3点を弱点として自己分析する専門家が目立った。多くの人が熱田さんと同じように、悩みを持つ姿が浮かび上がる。

一般的に、起業して3年で70%が廃業する現実、特に、専門家ビジネスでは、起業しても、サラリーマンの平均年収より低いケースが80%を超える。また10年続くのは1割ほど。今後も資格のみでビジネスを続けていくのは厳しいと言われている。

メンターは「結婚して、子育てをしながら自己実現したいと考える女性にこそ『オリジナルメソッドを作る専門家』という選択があることを知ってほしい」とエールを送っている。

メンターは今後も、専門家ビジネス・女性起業家など、 専門家ビジネスが持つ特有の悩みを気軽に相談できる場を、「私らしい最上級の専門家をつくる」と位置づけて全国で提供していく考えだ。

ライター 猪上素啓

私らしいオリジナルメソッドの作り方とは?